夕刊フジBLOG 美味しいパンを見分けるコツ
(1)パンの外観
 買う前に判断の基準となるのは、なんといても外観だ。
 「バケットは弓なりになって、切り込みのクープがはっきりしていれば、火通り、発酵のタイミングもいい証拠です。山形食パンは、上に勢いよく伸びているほうが、本来のさっくり感があります。角形食パンの場合はケープインしていないことです」
 ケープインとは、パンの横にできる凹みのこと。角形の食パンは、真四角になっていないと火通りが均等にまわらず、粘土のようなべとべとした味になるという。
 また、クラスト(=パンの皮)の色は、光沢があって艶やかな方が、発酵具合がいいことを示している。さらに、パンが切られて売られているなら、断面に気泡と呼ばれるぼつぼつを見ることができるだろう。
 「これは炭酸ガスの出口です。バケットは、気泡が大きいほうが発酵とこね加減がうまくいっています。角食パンは、均一な気泡がびっしりあれば本来のしっとり感があります」
 注意すべきは、バケットなどにある表面の白い粉だ。これはただのお化粧!
 「小麦やライ麦をたくさんふって、美しく見せているだけです。多すぎると口の中にくっついてきて食べにくいですよ」

(2)香り
 糖分がこげたときに生じる香りは、強いほうがいい。
 「パン屋さんでかげるのは、クラストの香りです。良いパンは、カラメルのような香りか、コーヒーのよう香りを漂わせます」

(3)重さ
 素人は同じ形・体積のパンなら重いほうが得をした気になるだろう。だが、これは全くの間違いだという。
 「重いパンは水分が多すぎです。パン屋は、使う小麦粉の分量が少ないわけですから、よりもうかります。そんなパンはねちねちして口どけ感も悪い」

(4)触感と音
 パンをナイフで切ってみると、カンパーニュはざくざくと、バケットはぱりぱりと、まるでノコギリで木を切るようなはっきりした音がする。よく乾いている証拠だ。また、水分と小麦粉の結合がうまくいっているパンは、クラム(=パンの中身)を押すと、弾力があり元に戻ろうとする。

(5)味
 「ポイントは口どけの良さです。粘土のようにならずに、いつのまにかノドの奥に消えてゆくのが良いパンです。カンパーニュのように天然酵母を使っていると、噛めば噛むほど発酵当時に溶けた成分が出てきて味わい深いものなります」
 最近は、小さく切ったパンを試食させる店もある。おいしいパンに出合うためには、あれこれ食べてみて、舌を鍛えてみてはいかがか。

メモメモ…バケットの粉ってお化粧だったのか……